米政府、ロシアのLNG開発事業に追加制裁 日本の調達にも影響か

有料記事

ワシントン=榊原謙
[PR]

 米政府は、ロシアの液化天然ガス(LNG)開発事業「アークティックLNG2」を経済制裁の対象に加えた。ウクライナ侵攻を続けるロシアのエネルギー収入を絞る狙い。日本の独立行政法人や商社がこの事業に参画し、LNGを調達する計画だったため、何らかの影響が出そうだ。

 米国の国務省財務省が今月2日に発動した対ロシア追加制裁に、アークティック2の事業会社を含めた。米国内に資産があれば凍結され、米企業との取引も制限される。米ブルームバーグ通信によると、米国がロシアのLNG輸出プロジェクトを直接の制裁対象とするのは初めて。

 ブリンケン国務長官は2日の声明で「ロシアの将来のエネルギー能力を標的にした。ロシアが収入を破壊的な目的につぎ込むことを制限する」と表明した。

 アークティック2は、ロシア…

この記事は有料記事です。残り420文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

  • commentatorHeader
    服部倫卓
    (北海道大学教授=ロシア・東欧)
    2023年11月8日17時59分 投稿
    【視点】

    ロシアで外資が参加するLNGプロジェクトのうち、サハリン2は既存のプロジェクトであり、日本がLNG調達において小さからず依存していることもあり、日本がこのプロジェクトに残留することはG7レベルでも理解を得ている。 一方、ロシアの新規エネル

    …続きを読む