三井物産、米のロシアLNG制裁「順守し適切に対応」
三井物産は3日、出資するロシア北極圏の液化天然ガス(LNG)事業「アークティック2」が米国政府の制裁対象になったことを受け、「国際社会の制裁措置を順守し、日本政府などと連携して適切に対応する」との方針を発表した。
三井物産はエネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と共同で同事業に10%出資している。日本は最終的に年間200万トンのLNGの供給を受ける見込みだった。三井物産は同事業に対し、9月末時点で投資・融資や保証金で計2490億円を拠出している。
同事業は従来、2023年中の生産開始を見込んでいたが、10月31日の決算会見で三井物産の重田哲也最高財務責任者(CFO)は「年内に稼働するかも含めて影響を精査中」として稼働がずれ込む可能性を示唆していた。現時点では2024年3月期の連結純利益を前期比17%減の9400億円とする見通しは変更していない。