群島・島しょ国 初の首脳級会合 気候変動の共通課題に連携強化

インドネシアが主導する、群島・島しょ国の枠組みで首脳級の会合が初めて開かれ、気候変動による海面上昇など共通の課題に対応するため連携を強化していくことを確認しました。

インドネシアのバリ島で11日に開かれた「群島・島しょ国フォーラム」の首脳級の会合は、ミクロネシアやツバルなど6か国から首脳が出席したほか、日本を含む26か国から代表が出席しました。

フォーラムはインドネシアが2018年に主導して設けた枠組みで、日本を含む世界51か国がメンバーとなっています。

毎年、閣僚級の会合を開いていますが、首脳級の会合は今回が初めてで、気候変動による海面上昇や、海洋汚染などの問題が議論されました。

採択された首脳宣言では、
▽気候変動の影響を軽減するため、天候の予測や早期警戒システムの改善などで協力することや
▽連携強化を進めるための組織の設立を目指すロードマップを策定することなどが盛り込まれました。

島しょ国をめぐっては、太平洋地域でアメリカと中国がそれぞれ関与を強めようとしています。

記者会見を開いたインドネシアのジョコ大統領は「多くの国が競争を選ぶが、インドネシアは、できるだけ多くの国を巻き込んで協力を強化することを選ぶ。インド太平洋地域を平和で、繁栄させることが目的だ」と述べ、米中の競争とは距離を置いて各国と連携を進めたい意向を示しました。