エンジニアの転職に活用できる「スキルシート」のテンプレート

履歴書には志望動機を書く項目がありますが、職務経歴書に志望動機を書くべきなのか迷っている方もいるのでは。そこで今回は、「職務経歴書にも志望動機は必要なのか」、「記載する場合はどのように伝えるのか」をご説明します。

「スキルシート」とは

スキルシートとは、職務経歴をプロジェクト単位でテンプレート化した応募書類です。時期や業務内容、役割や成果などをまとめたもので、一般的な職務経歴書と違いはありませんが、フォーマットのない職務経歴書よりも、職種によっては作成しやすいでしょう。スキルシートは、主にエンジニアやプログラマー、デザイナー、コンサルタントなど、プロジェクト単位で働く方に向いています。また、フリーランスでも経験・スキルをアピールするためのツールとして活用できるでしょう。スキルシートのフォーマットに決まりはないので、必要なシーンに応じて項目を使い分けるようにしましょう。

スキルシートを作成する時の流れは?

スキルシートを作成する流れをご紹介します。

職務経歴をプロジェクト単位で洗い出す

スキルシートを作成する前に、まず自分自身の職務経歴を振り返り、時系列で書き出してみましょう。特に転職が初めての方や経験が長い方は、いきなりスキルシートにまとめようとしても、業務内容を具体的に思い出せない時期があったり、過不足があったりするものです。まずはこれまでの経験を洗い出してみて、どの経験・スキルをアピールするのかを明確にしてから、スキルシートにまとめた方が効果的な書類になります。

なお、自社の商品・サービスの開発が中心で、様々な業務に携わっている場合は、プロジェクト単位でまとめるスキルシートが活かせない可能性もあります。スキルシートとフリーフォーマットの職務経歴書のどちらが最適かを検討し、自身の経験・スキルをうまく伝える形式を選ぶと良いでしょう。

プロジェクト単位で開発環境や役割、成果などをまとめる

洗い出した過去の経験から、担当したプロジェクトの具体的な内容や開発環境・使用言語、成果などを、スキルシートのテンプレートに則って埋めていきます。また、プロジェクトの規模や役割も書類選考でチェックされる重要な要素になるので、「PJ全体:○○名」「PL、PG」など、採用担当者がイメージできるように記載しましょう。

自己PRも忘れずに

職務経歴では人柄までは分かりません。職務経歴をまとめた後は、自己PRで人物像や強みを伝えることも重要です。具体的なエピソードも交え、自身の強みを200~400文字程度でまとめましょう。

スキルシート書き方見本(エンジニア経験者の場合)

テンプレートを用いたスキルシートの記入例です。記入する各項目について解説します。

エンジニアスキルシート

【職務要約】

採用担当者が求職者の経歴の全体像をすぐに把握できるように、冒頭に職務要約(エグゼクティブサマリ)を入れます。勤務してきた企業と在籍年数を箇条書きで記載しましょう。

【活かせる経験・知識】

どのような経験・知識があるのかを、全体を総括して端的にまとめます。

【保有技術】

エンジニアの場合は、OS、使用言語などを記載します。デザイナーの場合は、グラフィックソフトやデザインツールなど、業務で使用しているソフトウェアやツールの名称を書きましょう。

【職務経歴】

案件名は、採用担当者が見た時にプロジェクトの概要がイメージできるように、「中堅建設業向け基幹システム(顧客管理)の保守プロジェクト」など、業界や領域、目的が分かるように記載します。また、【ポイント】や【成果】などの見出しを入れて、プロジェクトの結果も伝えましょう。

【自己PR】

自己PR欄で、「自身の強み」をアピールします。なお、経験が浅い、またはキャリアチェンジで、「これまでの経験・スキルだけではアピール材料に不安がある」という場合は、自己PR欄を活用してアピールするという方法もあります。

スキルシートをまとめる際のコツ

多くのプロジェクトを経験していると、スキルシートが長くなってしまうかもしれません。スキルシートをうまくまとめるためのポイントをご紹介します。

メリハリをつけてまとめる

スキルシートを作成する際は、採用担当者が読み込みにくくなるので、プロジェクトの羅列にならないようにしましょう。類似した小規模のプロジェクトが複数続いた場合は、それらを一つにまとめて記載したり、箇条書きでポイントを伝えたりするといった工夫が必要です。

応募する求人との共通点を探す

応募する求人を確認し、仕事内容と自身の経験・スキルとの共通点を意識することが大切です。特に、フォーマットの上部に設けられた「活かせる経験・知識」の欄は、求人にマッチした内容になるように意識することをお勧めします。

ポートフォリオになるものがあれば記載する

例えば、ソースコード管理ツール、技術記事などのURLや、個人で開発したサービスのアドレスを記載するという使い方もできます。ポートフォリオになるので、「活かせる経験・知識」の右側に設けたその他の欄などでアピールしましょう。

スキルシートのテンプレートダウンロード

Excelのスキルシートのテンプレートがこちらからダウンロード可能です。ご自身用に書き換えてスキルシート作成に役立ててください。

スキルシートダウンロード