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2011年3月11日
vol.83 香花園(香川県)
香川県シリーズ第2弾。
今回は母の日前特集カーネーションです。
カーネーションの生産は1908年に東京都の中野で始まり、今や世紀を超える生産の歴史があります。
現在花市場ではありとあらゆる品目品種が流通しており、その多彩さは品質とともに世界トップレベルですが、国内で100年を超える生産の歴史を誇る品目は数えるほどしかありません。
カーネーションの流通は年間スタンダードで300品種、スプレーで400品種ほども。世界のマーケットを見ても、日本は最大級のカーネーションのマーケットを持っているといえるでしょう。
そんな中で、大田花きのカーネーション担当者を以ってして「確実にカーネーションのトップ産地のひとつ」と言わしめるのが、香花園(こうかえん)さんです。
香花園さんは香川県高松市塩江で市内でも少し標高の高いところ(香花園は標高約200m)にあります。
あれに見えるは四国山脈。あの山の向こうは鳴門の渦潮徳島!
香花園さんは誕生以来35年、谷口さんと真鍋さん、野口さんの3軒から構成される出荷グループですが、野口さんは鉢物生産がメインのため、大田花きには谷口さんと真鍋さんにご出荷頂いております。
谷口さん親子。右がお父様の伸次さん、左が伸輔さん。
こちらは真鍋さん親子。
お父様の光裕さんと佳亮(よしあき)さん
まずお邪魔したのは谷口さんの圃場です。
ん??
何か違う、何か違う、何か違う・・・何だろう
デッ、デカッ!!∑(゜◇゜;)
ツボミ、デカッ!!
なんと大きいつぼみなのでしょう。
え??ホントデスカ(←自分の目を疑う隊員)
・・・グルグル(@_@;)
コレ、ツボミィッ??
なんだかカーネーションのつぼみがロリポップキャンディーか・・・
もしくはに地球儀か見えてきました。
なんだかホルストの組曲『惑星』が頭の中をグルグルグルグル(@_@;)
ちょっと試しにグルリとガクの部分の円周を測ってみましょう。
どれどれ・・・
11.7cm・・・
な、なんと、11cm越え!?
あ、あれも、これもぉ??ドーユーコットデスカァア?
「大きいのは品種特性もあるんだよ。それは大きい品種なんだよね」
ちなみにこの品種の名前は?
「キング・オブ・キング!」
最敬礼!('◇')ゞ
大変失礼致しました!king of kingのサイズをメジャーで測ってしまうなんて恐れ多い。
それにしてもこのking of kingを除いたとしても、どうしてこのような立派な大輪ができるのでしょうか。
「何もやっていないよ。
普通に作っているだけ」と伸輔さん。
ンまたぁ~、もうそんなこと絶対ないナイ。信じナ~イ!
謙虚に答えてくださっていますが、これはやはり一つ一つお伺いしてみることにしましょう。
堆肥に秘密あり?
谷口さんのところでは大きな植木鉢に土を入れて栽培する隔離ベンチで土耕栽培しています。ここで重要なのが土作りです。
「土、見る?」
秘密の土作りかと思いきや、結構簡単に見せてくれました。
み、見たじょぉ~(-.-)!!!
夏には一度堆肥などの有機物を入れて良く耕します。
↓こちらがその堆肥。
ん?モミガラらしきものが入っている?
「牛糞堆肥を使っているんだよ。以前は水分調整のための副飼料がワラだったんだけど、それをくれる人がご高齢などを理由に止められてね・・・今はモミガラを使っているんだ。」
「こうして堆肥を混ぜた土に苗を植えてね、苗が小さい時はミストで潅水、根が活着して苗自体に吸水パワーがついたらパイプを経由して養液を混ぜた水をやるんだ」
ベンチの上にこういうパイプが2本走っていて、ここから潅水をします。
「これを“養液土耕栽培”っていうんだよ」
はい、出ました。「養液土耕」、ウン探の新しい四文字熟語。コレ花の生産のキーワード。
テストに“出る単”間違いなし。(゚-゚*)(。。*)ウンタン
土耕栽培は土に直接苗木を植えて育てる昔ながらの栽培方法です。より自然な状態で栽培するので、一般的には生命力の強い、引き締まったしっかりしたものが出来上がります。
このときに土にこだわりつつ、養液土耕栽培することによって、麗しくも強いカーネーションができあがるのです。
「作物はとにかく土だよね。ロックウール栽培はそれなりにはできるけど、その上ができん。土はそれなりに作るのは難しいけど、その上ができる!」
なるほど、これぞ品質にこだわりを持つ生産者のお言葉!
施設内管理に秘密あり?
チョットチョット、見てください。カーネーションの葉っぱってクルンクルンしているの、ご存知でした?
あっちこもこっちも、面白いくらいクルンクルン♪
「肥やしがよく効いて栄養がいきわたると、葉がクルンとするんだよ。だからクルンとしていた方がいい。もちろん、これも品種特性が大きいけどね。品種によっては栄養がいきわたってもクルンとならない葉もある。
そして、葉の表面に白い粉状のものがある方がいい。これを“ワックス”って呼んでいるんだけどね。
葉がクルンとしてワックスが載っていたら、肥やしが効いて元気な証拠。肥やしを効かせるためには施設内の管理が大切なんだ」
↓葉の表面上のワックス。
↓葉っぱのクルンは豚のしっぽ状がベスト!
このような良好な状態の花にするには、重要なのは施設内の管理ですか。
温度調節とか遮光とか、そんな感じかしら??←シロウト(-.-)
「いやいや、ポイントは空気の入れ替えなんだよ。換気がよくできていると結果的にワックスがよくのる。
夜明けとともに天窓を開けて空気の入れ替えをするんだ。日中は開けておく。これをすると全然違うんだよ」
むむむム「(´へ`;ムムム
何が違うのですか。何のために空気の入れ替えをするのでしょう。←まだワカッテナイ(-.-;)
目的は以下の通り。
① 湿度を下げる。
② 外気から炭酸ガス(CO2)を取り込む。
③ 朝外気を取り込むことによって温度を下げ、日中に向けて温度を上げていくという温度コントロールを行う。
なるほど~。
①は湿度が高いと病気にかかりやすいのと、葉の気孔が開かず呼吸できずに息苦しい、そして蒸散が少ないのでので、水や養分を吸わなくなってしまうということなのです。
また、②は夜間のうちに密閉された空間で呼吸していたカーネ様たちがたくさん酸素を吐いて、朝は酸素濃度が高くなっているのですね。
そうか、換気をきちんと行わないと、施設内の湿度が上がり、炭酸ガス濃度も高くなり、光合成や呼吸ができず生長しなくなってしまうわけや。←ワカッタ(≧∇≦)!!
炭酸ガス濃度を上げるためにこのような補助的なものも使っています。
基本的には空気中の炭酸ガス濃度が高い方が光合成が盛んになります。通常空気中には300ppmほど含まれていますが、閉じっぱなしにしているとすぐ半分くらいの値まで減ってしまいます。そうすると植物の生育に多大なる影響を及ぼしてしまうわけですね。
こちらは温湯パイプ。西日本独特の手法です。
「夏は暑いけど、銀色のマルチが熱を跳ね返してくれるんだよね。だからマルチのすぐ下は気温が低く、逆に下の方へ行くほどベンチの地温が高い。そうすると根っこは土とマルチの間でよく動くんだ。
ところが冬は、土の下に温湯パイプを敷いて地熱を温めるから、根を下の方に張らせる」
つまり、カーネーションにとって居心地の良いい快適温度があるということでしょうか?
「15度から20度くらいやね。最低温度は8度」
なるほど。これはまさに地中海温度ですね。
「改植後、とりわけ花芽を形成し始めたときにはよく肥やしを吸収するんやけど、毛細管現象で寒暖差があった方が肥やしをよく吸うんだよ。だから昼間は温かくても夜温は下がらんといかん。
関東はいいよね。関東ローム層でできているから、いわば“地球と繋がっているわけ”よ。だから地を温めるパイプの必要がない。土もフカフカだし、深いところに根を張るからベンチも温湯パイプもいらないんだ。ちなみに深いところに根を張ると、ガクが割れにくくなるというメリットもある。」
ほぉ(゚o゚ )、関東で栽培するはそんなアドバンテージがありましたか・・・でも関東には地球海性気候に似た瀬戸内式気候はありませんよ。
あらゆるハンディキャップをクリアして、日本でトップクラスのカーネを作ってしまうなんてすごいじゃないですか。
惑星のように球状のツボミがゴロゴロしているカーネーションの圃場にはウンチクが凝縮していました!
<小さなツボミから開花まで>
→→→→
品種選びに秘密あり?
谷口さんはスタンダード品種に限って栽培しています。どうしてスプレーを栽培しないのでしょうか。
「1回スプレーもやってみたんだけどね、スプレーとスタンダードは管理が異なるんだよ。
肥料管理も異なるし、温度管理もスプレーのほうが2℃高い。だからスプレーをスタンダードと一緒に作ると、スプレーがえらいごっつくなるんだよね。1本で見ると立派にできるように見えるんだけど、色気のないムキムキマッチョ系スプレーができてしまうんだ。しかも切る回転が遅くなる。だからスタンダードに特化しているんだ。消費者はしなやかで上品なカーネーションの方がいいでしょ」
一般的にカーネーションは栽培過程でガクが割れたりすることがありますが、これは大きくなりすぎてしまって割れてしまうのですか?
「まあだいたいは品種特性だね。そういう品種なんだよ。誰が作ってもね。ガクが5つの品種はまず割れるね。割れるのがいやだからヨーロッパでは盛んに交配をしていたんだ」
これ、よく見ないと気付きませんが、カーネーションのガクが割れないように留めているのですか?
↓ガクが割れないように透明のテープで留めてある。
「そうだよ。これひとつひとつやっていくねん」
つぼみが大きすぎてガクが割れてしまうのですか?
「いや、大きすぎてではなくて、これもやっぱり品種の特性だよね。
ガクが5枚だと大体割れちゃう。シム系(※)は大体5枚だからまず割れちゃう。6枚から7枚あると大丈夫だったりするんだけどね」
※シム系=スタンダード品種で、1938年米国のウィリアム・シム氏が育成したウィリアムシム(赤大輪)という品種から枝変わりで生まれた品種。100品種以上が選抜され、40年間に亘りシム系品種が一世を風靡したこともある。
おっとー、これらの惑星、いやカーネーションのガクにツボミのうちからひとつひとつテーピングをしていくなんて。
しかも花やから丁寧にやっていかんとあかんし、カーネーションやからちょっとした加減で節がポキッと折れてしまうし、上手にまかんと目立ってしまうし、きちんと巻いて貼らないと結局ガクが割れてしまうことになるし・・・これは気の遠くなるような作業です(+_+)
一方、真鍋さんは栽培品種のこだわりとしてスプレー品種も含め育種を行っています。
「自分たちが売るための品種を自分で開発できるからね」
将来は、必要とされるオリジナル品種で埋めたいといいます。
改植に秘密あり?
「改植(かいしょく)」とは、そのシーズンの出荷が終了したら、今ある株を総取替えして新しい株を植えることです。
この辺りにそれぞれの生産者さんのご苦労やらノウハウやらが凝縮しているはずなのですが、谷口さんはどのようにされているのでしょうか。
「毎年改植するよ」
おっと。
「出荷が終わったら株を抜いて堆肥を入れて、薬ではなく蒸気で消毒して、新しい株を植え込む・・・毎年するんだ」
2年で改植という生産者もいらっしゃると思いますが、どうして大変なのに毎年改植するのですか?
「2年目の株は彼岸や年末などのタイミングに合わせられずに早く咲いてしまうんだ。
根が張っているから、その分元気でしょ。だから出荷したい時期より早く咲いてしまうっていうことなんだよ」
なるほど毎年1年生を植えて出荷したいタイミングに出荷できるよう調整しているということなのですね。
2年生では自我が目覚めて言うこときかない?みたいな感覚でしょうか。
土耕栽培×毎年改植って、カーネーションの栽培パターンの中でも最も大変な方法だと思うのですが、1,000坪(約3,300m2)もあるこの広さを全て改植って、どのくらい時間がかかりますか?
「1か月かけるつもりで予定して3週間で終わらせるよ」
すごいな。谷口さん、働き者です。しかも1年で最も暑い時にそれそれは大変な作業でしょうに。
仕事できる人なんやろな~(*´∇`*)
「我々が採用しているカーネーションの栽培方法をカリフォルニア方式っていうんだ」
カ?カリフォーニャ方式??
う~ん、なんだか急にアメリカ~ン♪
ホテルカリフォルニアという歌なら存じております(古っ!)が、カーネーションカリフォルニア方式って一体何??
「研究されたカリフォルニア大学に倣って“カリフォルニア方式”って呼ばれるんだ。
特徴は
① メリクロン苗(組織培養で増殖されたウィルスフリーの苗)を使う
② 土は完全無菌、蒸気消毒
③ ハウスの中は清潔に♪
という3つが大条件であるということなんだ」
なるほど、ここに香花園さんの栽培の基本があるわけですね。
これは真鍋光裕さんの御父上が学んで日本で広めた方法だそうです。
カーネーションの普及
冒頭で日本におけるカーネーション生産の歴史は100年を超えると申しました。
どうしてカーネーションが日本の花きマーケットで「バラ・キク・カーネ」と呼ばれるほど三大品目のひとつに名を連ね、今でも尚廃れることのないほどの膨大な流通量があるのでしょうか。
菊のように「日本の花」というイメージもありません。
だからとって年に一度の母の日の存在だけがその理由ではありません。
それはやはり100年の生産の歴史が物語ってくれます。あ、いえ、真鍋光裕さんが語ってくれました。
その転換期は昭和40年代に訪れます。
ちょうどこのころ、カーネーション生産の技術革新が起きたのです。
イギリスにおける産業革命、ヨーロッパにおける文芸復興(ルネッサンス)、或いは現代におけるIT革命のようなものです。その革新の内容とは以下のとおりです。
① 土壌消毒技術の確立
カーネーションは連作障害も起こりやすく、ウィルスにもかかりやすい。ですから、それまでは土を毎年(あるいは隔年)全取替えしていました。(こりゃ大変だ(+_+))
それを土壌消毒という技術を導入することによって、取り替えるのではなく、今使っている土を繰り返し使えることができるようになったのです。
② 無病苗の導入
無病苗(病原体を持たない苗)とはそもそもフランスのジャガイモ栽培において、モーレさんという方が初めて導入したものでした。
それを香川大学の狩野(かのう)教授という方が日本にも導入したのがきっかけです。ちなみに狩野教授は真鍋さんのお父上である真鍋行雄さんとご友人だったのだそうです。
③ フラワーネットの導入
このネットのことです。
今は最初からネット状になっているものを張るだけですが、技術革新前はまず外側に針金を張って、その間に糸を張っていくという地道で時間のかかる作業をしていたのです。
④ 自動潅水システムの導入
そうです。ご想像のとおり自動潅水システムが導入される前は、ホースで水をやっていたわけです。
しかし手遣りでは広い栽培面積をカバーしきれませんし、コストもかかりますし、今ほど大量のカーネーションを生産するのは困難になっていたはずです。
このような技術革新を経て、日本のカーネーションの生産効率は劇的に向上し、生産量、品質ともに世界一のマーケットを創出するに至りました。
これとあいまって同じく昭和40年代、日本に洋花のブームが到来しました。
カーネーションの需要は爆発、技術革新を迎えていたカーネーションはこの需要に応えるべく爆発的な量を生産、供給するようになり、この上向きのスパイラルが上昇気「龍」のようにどんどん伸びていったのです。このようにしてカーネーションは日本中に一気に広まっていったのです。
ところでカーネーションていつが一番キレイ?
カーネーションは周年出荷がありますが、いつが旬で最もきれいな時期なのでしょうか。
香花園さんでは出荷は9月から6月。出荷後に改植、再び9月から開花が始まります。
もちろん大田花きのカーネ産地の中でトップクラスに君臨する香花園さんのカーネはいつお会いしてもうっとり麗しいのですが、中でもいつが最もきれいかお伺いしてみました。
「花は何でもそうだけど、季咲き(人工的なコントロールを加えずに、季節を迎えたことで開花すること、つまり旬ということですね)がきれいなので、やっぱり4月から5月にかけてだね」
生産のプロがおっしゃっているのですから、これはホントウです。
母の日に向けたこのころのカーネーションが最も美しくなるのです。
9月から6月までの出荷のうち、3-5月の3ヶ月間で年間出荷量の3分の1、6月単月で3分の1を出荷します。
つまり通算10か月出荷しているうち、この3カ月半くらいで、全体の3分の2を出荷しているのです。美しさもそのころにピークを迎えると言っていいでしょう。
カーネーションは香花園の皆さんにとって・・・
谷口さん「釣りのための資金源やな」←谷口さん、いい味出しています。仕事にモチベーションは不可欠!
真鍋さん「人生の最高のパフォーマンスです」
何を隠そう、真鍋光裕さんのお父上である真鍋行雄さんは、昭和45年に結成された日本カーネーション技術協会の結成員のお一人。日本で近代的なカーネーション生産の技術を確立したメンバーの一員なのです。
「カーネーションは生産者にとっては扱いにくい品目じゃないかな。
連作障害はあるし、芽かきに始まり手のかかる品目だし、切りにくいし・・・」
切りにくい・・・?
「そう、ほかの花みたいに花が咲いたから切るっていうのではなくて、次にこのツボミが上がってくるからココを切らなくちゃいけないと考えながら切らなくちゃいけないんだ。
ほんとうまくいかないね。全然言うこときいてくれへん。今までカーネーションを作ってきて満足したことは一度もない。だけど嬉しいのは消費者の人に喜んでもらったときだね」
失敗談もあります。
「芽かきをパートさんに任せたら、4輪のはずが3輪になっていたことがありました」
ガーーーーン(沈没)(;_;)
これはショックです。
「でもすべて私が悪いんです。指導の仕方が悪かった・・・(泣)
いろいろ失敗してますよ」
カーネーションの生産者さんにとって芽かきは最も大変で重要な作業の一つです。
これに失敗すると、商品になるはずのカーネーションを傷つけたり、全体のバランスを悪くするだけでなく、次に上がってくる芽を摘んでしまうことにもなりかねませんから、なかなか被害甚大です。
↓芽かきで取られた芽
輸入激増 その対策は?
そうです。カーネーションは言わずと知れた輸入激増の品目。
下のグラフは平成19年までのデータですが、その後もカーネーションの輸入品は現在に至るまで右肩上がりに増え続けています。
このことをどう捉えているのでしょうか。
真鍋さん「海外品が多いというのは、問題と捉えるか、当然の流れで認めざるを得ないとするかのどちらかだと思いますが、私たちの場合はむしろ後者と捉えています。
安くて良いものが売れるのは当たり前ですから。
としたら我々は輸入にはないものを出していこうとする取り組みが大切なのです。でも花は食べ物と違って安全性などの点からは差別化しにくいでしょう。
コロンビアか中国かと言われれば、国産のカーネーション生産者が相手にするのはコロンビアですね。規格もきちんとしているし、生産も安定している。これ以外のことをいかに強みとして持つかが国内生産者の課題ですね。全てを価格で競争し始めてしまったら、将来はなくなります。
絶対にこれなら勝てるということはまだ見つかっていません。ただコロンビア産のカーネを“脅威”には感じていません。強敵であることは間違いないのですが」
海外品を良きライバルとして見て、ともに業界全体を盛り上げていきたいというお考えをお持ちです。
海外品にどう対処していくか、谷口伸輔さん、真鍋佳亮さんをはじめとする新しい世代の課題です。
香花園さんの格言
・ 養液土耕栽培 × 毎年改植 × 換気で炭酸ガス取り込み × 香花園さんの技術と愛情 = 史上最強のカーネーションの誕生
わ~、ホルストの惑星がまた聞こえてくるぅ~!!(≧∇≦)
・ 輸入品は脅威ではなく、良きライバルと捉え、国産勢として競争するべし。
そのことによって消費者のフラワーライフをより充実させることができる。
消費者の皆さんに一言
・ カーネーションの良さは扱いやすさと日持ちの良さ、また価格も安定していることです。色のバリエーションもたくさんありますから、是非素敵な1輪を見つけて使ってください。
・ 香花園でなくてもいい。良い花を選んで買ってください。買ってすぐ枯れるのが一番悲しい。良い花を買って、1日でも長く花と向き合って楽しんでください。そして、花屋さんは1日でも早く消費者に花を渡してください。
深い!^~^!
ふかいな~。
エゴからの脱却!
消費者のための花であるという基本から決してぶれることがありません。
・ 「同じ品種なら」(という条件において)葉がクルンと巻いているものの方がコンディション良好です。理想は豚のしっぽよ~ん。
香花園の皆さん
後列左は真鍋さんの御子息の真鍋修平さん