首相会見、改憲発議へ「覚悟示す」 解散明言避ける―減税・賃上げ、来年に相乗効果
岸田文雄首相は2日、首相官邸で記者会見を行った。憲法改正に関し、「国会発議に向け、より積極的な議論が行われることを期待したい」と表明。自民党の陣容を拡充するとし、「覚悟を形で示しながら議論を進めたい」と意欲を示した。
首相は自民党総裁の任期満了を迎える来年9月までの改憲を目指すと公言している。保守派へのアピールとみられ、会見でも衆院憲法審査会が今年の通常国会で緊急事態条項の論点整理を行ったことに言及し、「活発な議論を歓迎したい」と述べた。
所得税減税を踏まえ、首相が衆院解散・総選挙に踏み切るとの観測が出ていることに関しては、「先送りできない課題に一意専心に取り組む。それ以外のことは考えていない」と従来の発言を繰り返し、明言を避けた。